一周年に寄せて

 

夏に差し掛かる、その少し前ぐらいだっただろうか。

 

というより、今から一年前なのだから、それは間違い無いだろう。あの頃はまだ大学に在籍していたが、通学も講義も全てが億劫だった。何より、元々サボりがちだった人間が、バーチャルYouTuberというムーブメントに立ち会ってしまっては、それを言い訳として振り回すのは自明だ。"フットワークが軽い"人間として、このコンテンツに関連する場へひたすら顔を出した。もちろん講義を蹴っ飛ばして。結果的に現在があるとしても、決して褒められたことではない。

 

その中で、おそらく仕事として初めて直接的な関わりを持ったのが、あの二人だ。

 

正反対のように見えて、どこかでしっかりと気持ちを共有している───そんな関係値が印象的だった。そしてそれは今でも変わらない。あの二人が肩を並べていることが、不思議なようにも思えるし、当たり前のようにも思える。女の子とはそういうものなのだろうか?

 

ほんの数ヶ月の間に、いろんなことがあった。デビューとか生放送とか、作詞とか作曲とか、レコーディングとか。ただ、別にここで思い出語りをしたところで特に意味は無いだろう。ありがたいことに、あの二人は今でも僕のことを覚えてくれているようだし、語られるなら彼女達の口から語られるべきだ。何より、良い仲間達と、沢山のファンに囲まれている彼女達を見ると、僕から多くを語るのは野暮なことに思える。おそらく彼女達も、僕にまつわる話をしていいのかどうか、探り探りなのだろう。僕としては、今はそのくらいが心地いい。

 

僕が関わっていた時間はさほど長くなかったが、あの二人とほんの一瞬でもクリエイトができたことは、僕にとって誇りだ。本当に、ありがとう。

 

そして、迷惑もたくさんかけたと思う。

 

僕も今年で24になる。日々の中で、まだまだ自分がガキであることを痛感すると同時に、自分なりに成長しているつもりだ。

 

彼女達もきっと、あの頃から大きく成長しているのだろう。

 

何がなんだかわからないまま出会って、よくわからないままに気づけば別の道を歩んでいた。まさに「夢のような時間」だ。あれが現実だったのかすら疑わしい。結局僕はあの二人のことを、ほとんど何も知らない。

 

もし、またどこかで巡り合った時、どんな話ができるのだろうか。何を知れるのだろうか。何を教えてあげられるのだろうか。今はそれが楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

この文章書いてる時にタから連絡来て泣いた