誤魔化し誤魔化し

祝われた。

 

24歳の誕生日を、それはそれはもう本気で祝われた。祝われすぎて疲れた。

 

コーサカに打ち合わせに誘われ、そのまま二人で銭湯行って帰ったら僕の部屋に溢れ返るほどの人間が待ち構えていた。マジで知らない人が5人くらいいたのが非常に印象深かった。

挨拶をしたら「名前だけでも覚えて帰ってください」と言われた。ここは僕の家なんだが。

 

2019年10月18日をもって丸々24年間生きてきたことになるが、ここまで盛大に祝われた誕生日は無い。バーチャルYouTuberという世界の中で出会った友人達や、プロデューサーという立場で接している子達から沢山の祝いの言葉をもらった。お祭り騒ぎすぎてインド映画かと思った。

 

祝ってくれた人達は祝いすぎて疲れて寝たので、お気持ちテキストでも生成しようと思う。

 

僕が普段考えてることは基本的に後ろ暗いことばかりなのであまり発信しても意味は無いと思うが、誕生日なので許してもらうとして、書く。

 

僕がプロデューサーとして関わっている人達を上手く表せる言葉がないのでとりあえず「彼女達」という表現を使わせてもらうと、僕は常に彼女達に対してひたすらビビりながら接している。

 

僕は過去の経験から女性恐怖症になっていた時期がある。今ではある程度のコミュニケーションはできるものの、そもそも経験値が足りなすぎる。彼女達が何を考え、何を気にして、何に対して傷つくのか、何に対して喜ぶのか。そういった根本的なところを上手く読み取ることができない。そのせいで彼女達を傷つけてしまったこともきっとあるだろうし、表面化してないだけの問題もこれから出てくるかもしれない。

 

じゃあ何でプロデューサーなんかやってるんだ、という話だが、それは正直なところ僕にもわからなくなってきた。普通に最低だと思う。許されるなら今すぐ田舎に帰って米とか芋とか育てて暮らしたい。

 

誕生日でこれだけ祝われておいてこんなことを言うのはマジのゴミカスだと思うが、僕は少なからず、プロデューサーという道を選んだことを後悔している節がある。それはこの仕事自体がクソだとか誰が悪いとかそういった外的要因の話ではなく、ただ単純に「自分」が彼女達を導くこと、それを正しいことだと断言できないからだ。

 

誰だって「自分を良く見せたい」という気持ちを持っていると思う。僕はこれまで、自分を飾り付けることに必死だった。大学を辞め、目先のムーブメントに身を投じた時、「上手く立ち回ること」しか考えていなかった。自分を能力のある人間だと必死にアピールして、その中でたまたま手に入れた結果"だけ"を身につけて、後ろ暗い部分を見えない場所に追いやって騙し騙しやってきた。それも一つの努力だったとは思う。が、結局のところ絶対的に「能力」として使えるものなんてほとんど持っていない。最後には「仕事」を手に入れたが、あとは段々とボロが出るばかりである。

 

能力も無いのに見栄を張っている人間が、他人の人生を、時間を預かっている。

信じてついてきてくれた人達を裏切っている。

結局は調子づいていただけ。

そもそも最初から全部間違ってたんじゃないか。

僕はこのまま続けてもいいのだろうか。

 

そういった後ろ暗い思考が永遠に頭の中を回り続けたままで彼女達と接するのが、正直辛い。

 

そして、ここに書いた文章が全て「逃げるため」の予防線だということも、理解している。

 

クズ極まりない。アルティメットカス。植林とかする時に一緒に埋めてもらいたい。きっとすくすく育つ。

 

 

 

 

 

 

とまあ僕はこのレベルのド暗い考えを常に持って毎日を過ごしている。何度も何度も気が狂ってスマホを食べそうになった。今では精神的にひどく落ち込んだりパニックになることも幾分少なくなってきたが、おそらくそれは麻痺であって成長ではない。

 

ただこれは、独白ではない。

 

なぜなら彼女達も決してバカじゃないから。

 

僕が「誤魔化し誤魔化し」やっていることも、間違いなく勘付いているだろうから。

 

 

 

 

その上で彼らが僕の誕生日をちゃんと祝ってくれたことは、心の底から嬉しかった。言い換えるなら、凄まじいほどの「安堵」だった。それを少し情けなく思う。

 

Twitterでも何度か言っているが、僕もきっとプロデューサーとして大きな失敗をやらかす時が必ず来る。その恐怖に怯え続けることも僕の役割だと思う。もっと言えば誰かに嫌われることすらも役目になってくるのかもしれない。そしていつかは何かが終わりを迎える時も来るだろう。

 

ただ何があったとしても、来年もまた誕生日を祝ってもらいたいし、「安堵」ではなくもっと素直に喜べるようになりたい。その程度の人間には、なりたい。

 

 

 

こんなバカ暗い話をしてしまって申し訳ない。直接伝えられなくて申し訳ない。でも誕生日なので全てが許される。無敵。そう思い込んでこの文章を公開する。

 

 

改めて、祝ってくれてありがとう。がんばります。

 

いつかみんなの満点スマイルに囲まれて爆裂ハッピーにプロデューサーを退くのが今の夢です。